シャトー アンジェリュス 2012

≪ワインについて≫
サン・テミリオン格付頂点のプルミエ・グランクリュ・クラッセAに昇格した記念すべきヴィンテージ。 ロバート・パーカー94点、マルベリーやブラックベリー、オレンジピールに芳醇なオークのニュアンスを帯びたアロマが立ち上ります。繊細でエネルギッシュ、丸みを帯びたしなやかなタンニンがあり、とろりとなめらかなテクスチャーでありながら鋭い酸味のラインも備えます。10年以上のセラー熟成で華麗に開花した状態を堪能できます。

≪生産者について≫
サンテミリオン地区にシャトーを構え、評論家から常に高い評価を得ているシャトー。台地の緩やかな南向きの斜面という絶好のテロワールに畑を有し、メルロとカベルネ・フランを用いた贅沢で長熟なワインを生産しています。
１９８０年代というかなり早い段階で、当時サンテミリオンでは珍しかったサスティナブルなブドウ栽培のアプローチを導入。約40haの畑でメルロとカベルネ・フランがほぼ同じ割合で栽培され、この割合はワインのブレンド比率にも大きく反映されています。新樽で約18ヶ月間熟成の後、5年近く瓶内熟成を行い、長い時を経てリリースされるアンジェリュス。凝縮感、重量感、卓越した構造がセラー熟成での数十年の進化を可能としています。

1955年にグラン・クリュ・クラッセ、1996年にプルミエ・グラン・クリュ・クラッセ、そして2012年にはプルミエ・グラン・クリュ・クラッセAに昇格し、オーゾンヌ、パヴィ、シュヴァル・ブランと肩を並べました。2022年の格付けは辞退したものの、依然としてサンテミリオン地区で最高のワインであると評論家に認められています。

ちなみに映画「ジェームズ・ボンド」シリーズと長年にわたり所縁があり、1982VTは『カジノ・ロワイヤル』に登場、2005VTは『007 スペクター』と『ノー・タイム・トゥ・ダイ』にカメオ出演しています。